著名なクラシックアーティストを試聴室にお迎えして、ご自分の新作ディスクを最新のラックスマン製品でお聴きいただこうという特別企画も4回目。今回はヴァイオリニストの宮本笑里さんです。最近はお父さんとのCM競演などでも話題になっていましたね(お父さんは今年惜しまれながら引退した世界的なオーボエ奏者・宮本文昭氏)。
今回も音楽之友社「レコード芸術」誌新年号に掲載中の取材内容を特別に2回に分けて掲載いたします。

ヴァイオリニスト・宮本笑里さんを迎えて
ラックスマンの実力派プリ・メインアンプで本格オーディオ体験
《コンパクトな真空管アンプ》SQ-N100 VS 《新・定番のエントリークラス》L-505u
■文:今泉晃一
7歳のときに「自主的に」ヴァイオリンを始め、14歳でデュッセルドルフのドイツ学生音楽コンクールに第1位入賞。その後もテレビやコンサートなどで活躍し、2007年10月にデビュー・リサイタルを開いたヴァイオリニスト、宮本笑里さん。7月に発売されたファースト・アルバム『smile』は、ご自身が子供の頃から愛聴してきたクラシックの小品と、大島ミチル、松本俊明、岩代太郎といった邦人作曲家によるオリジナル曲を中心としたチャーミングなアルバムだ(しかも、すべての曲が、メロディを聴かせるという点で統一されている)。ちなみにお父様は世界的オーボエ奏者、宮本文昭さん(2007年3月でオーボエ演奏活動を終了)であり、テレビCMなどでの親子共演を目にされた方も多いだろう(今度のアルバムにも共演曲が収録されている)。
そんな宮本笑里さんをラックスマンの試聴室にお招きし、実力派アンプで鳴らす本格オーディオの世界を味わっていただいた。
私の好きなこの楽器の
音色がよく出ていました
まずは真空管アンプSQ-N100を中心とした、洒落たデザインとコンパクトなサイズながら本格的な音質が楽しめる《ネオクラシコ》シリーズを聴いていただく。
「サイズが小さくて可愛らしいのですが、そこから想像したのとは違う音が出てきて驚きました(笑)。こうやって聴くと世界観が広がりますね。レコーディング・スタジオでの音を思い出しました。でも、鮮明に聞こえる分、自分の演奏の気になるところがわかってしまって、聴きながら『あーっ』とか思っていました(笑)」
ところで、ヴァイオリンの音色は、奏者の耳に聞こえる音とホールの客席に響く音ではかなりの差がある。ここでCDから出てきた音は、宮本さんにとってどう感じられたのだろうか。
「今使っている楽器は1995年に日本で製作された“新作”ですが、“新作”というのはいわゆる“そば鳴り”と言って、耳元では良い音で鳴っていても大きなホールなどでは後ろの方までその良い音が届かない傾向があります。だから、自分の耳に聞こえるのと同じ良い音をホール中に響かせるようにいつも意識しているのですが、CDで聴くと、私の好きなこの楽器の音色がよく出ていました」

宮本笑里さんが「可愛い」という印象を持ったNeoClassicoシリーズ
ホールで聴くよりも、
私が側で弾いているという
感じがするのでは
次に、ラックスマンのラインアップの中ではエントリークラスでありながら、すでに定番になりつつあるプリ・メインアンプ、L-505uを中心とするオーディオシステムで聴いていただいた。
「全然違うもんなんですね。こんなに違うのか!って言いたいくらい(笑)。どちらもそれぞれに素晴らしいのですが、こちらは音に凝縮感があって、音の粒のひとつひとつまで聞こえてくる感じが良いですね。聴いていると自分の世界に浸ってしまいます。聴き手の立場になってみると、音に包まれる感じがあって、こちらの方がホールで聴くよりも私が側で弾いているという感じがするのではないでしょうか。
先ほど聴いた《ネオクラシコ》の方はもっと客観的に聴けて、だから気になる部分がわかりやすかったのかもしれません」
つまり《ネオクラシコ》SQ-N100では鏡のように鮮明に音を見ることができ、L-505uではホールよりもっと身近に宮本さんのヴァイオリンを感じることができる。「それぞれ味わいが全然異なっていて、音楽の受け止め方も変わってきますね。アンプの役割って、今まで気にしたことがなかったのですが、すごく重要だということがわかりました。本当にひとつひとつ個性があって、まるで楽器みたいだなあって思いました」
宮本さんはアルバム『smile』についても「自分の声の代わりにヴァイオリンを通して歌った」と語っている。つまり彼女にとって楽器とは自分の音楽を表現するための“声”のようなものなのだろう。同様にアンプも、音楽を届けてくれる“声”となり得る。その声が正しく届かなければ、音楽の持つメッセージも届かない。だからこそ聴き手は、自分の求める音楽を届けてくれるオーディオ装置を探すのだ。宮本さんの言葉にも、それが実感として表れたような気がした。
後編へ続く・・・
投稿者 luxman
| 取材ニュース
|
Twitterでつぶやく
| トラックバック |
| このエントリーのトラックバックURL: http://www.luxman.co.jp/mt/mt-tb.cgi/174 |

